A. 寸法以外の条件が原因になっていることが多いです。
建具の動作は、
「寸法が合っているかどうか」だけで決まるものではありません。
以下のような点が影響しているケースがあります。
1. 建具や枠の歪み・ズレ
建具や枠が、見た目では分かりにくくても
- 反っている
- 傾いている
- 垂直・水平が出ていない
- 摩耗したりすりへたっている
といった状態になっていることがあります。
この場合、寸法上は問題なくても
動作時に負荷がかかり、スムーズに動かなくなることがあります。
- 戸車を付け替えたけど戸がスムーズに開閉しない
- 戸に錠前をつけたけど、ストライク側と位置が合わず戸が閉まらない
- 金具を交換したのにぐらつきが解消しない・・・などなど
2. 動作時のクリアランス不足
カタログや図面で確認できるのは、
静止状態での寸法が中心です。
実際には、
- 開閉時
- 引き込み時
- 可動部が動いた瞬間
に、別の余白が必要になる場合があります。
※業界用語では余白のことを「アソビ」と言ったりもします。
寸法は合っていても、
動かしたときに干渉していることがあります。
3. 建具の重量や動作負荷の影響
金物の耐荷重以内であっても、
- 建具の大きさ
- 開閉の勢い
- 使用頻度(個人宅か?不特定多数が使用するような場か?)
によって、動作が重く感じることがあります。
静止状態と、動作中の負荷は別と考える必要があります。
4. 取り付け精度の影響
金物の取り付けが、
- わずかに傾いている
- 左右で高さが違う
- ビスが斜めに入っている
といった場合、
寸法が合っていても動作不良につながることがあります。
ごく小さなズレが、
建具の動きには大きく影響することがあります。
5. 金物同士・部品同士の相性
金物単体では問題なく見えても、
- 世代違いの部品
- 他メーカー製品との組み合わせ
によって、うまく動かないケースもあります。
例えば3枚の蝶番で吊った扉のうち、1つの蝶番に不具合がでた場合でも、交換するさいには3枚とも同時に交換するのが推奨されます。
こういった点は、カタログ上では分かりにくい部分です。
6. 建具や金物の経年変化
取り付け当初は問題がなくても、
- 木部の痩せ
- 湿気による膨張
- 金物のなじみ・摩耗・さび
などにより、徐々に不具合が出ることがあります。
時間経過も、動作不良の要因のひとつです。
7. 想定用途と実際の使い方の違い
金物には、想定されている
- 使用環境
- 使用頻度
- 使用年数
があります。
想定と異なる使い方をしている場合、
寸法が合っていても不具合が出ることがあります。
(よくある例)
- 屋内使用を想定した金物を屋外で使用した場合
- 防水仕様ではあっても、塩害の出やすい地域で長期間使用した場合
まとめ(下書き用)
寸法が合っているのに動かない場合は、
- 寸法以外の条件
- 建具の状態
- 取り付け状況
- 使用環境
を総合的に見直す必要があります。
「寸法が合っている=問題ない」とは限らない点が、
建具用金物の判断でよくある落とし穴です。




