建具用金物を探す際に
「今使っている金物と同じものを探したい」
「この建具に合う金物が分からない」
というご相談をよくいただきます。
ここでは、実際の問い合わせ対応で使っている判断手順をもとに、金物の特定・選定方法を整理します。(尚、弊社では新規ではなくお取り付け替えでお探しのお客様が多いため、付け替えに際しての注意点を中心にご案内します。)
Q. この建具に使える金物か、どうやって判断すればいいですか?
A. 次の4つのポイントを順に確認すると、かなり絞り込めます。
1. 部品に刻印があるかを確認する(メーカー特定)
まず最初に確認したいのが、金物本体に刻印があるかどうかです。
- 刻印がある → メーカーを特定できる可能性が高い
- 刻印がない → 建具側にメーカー名が分かるシールが貼られている場合あり
刻印・建具メーカーのどちらかが分かれば、候補はかなり絞れます。
両方とも分からない場合は、OEM品や海外製だったりすることが多く、特定が難しくなります。
よく見かける建具金物メーカー刻印の例
- BEST → 株式会社ベスト
- SYS → 株式会社シブタニ
- MK / MARIC / MALCOM / MARIX → (株)MARUKI HARDWARE CORPORATION
よく見かける建具メーカーの例
- LIXIL リクシル
- TOSTEM トステム
メーカー名だけでなく、シリーズ名や品番が刻印されている場合もあります。
その場合は特定が比較的スムーズです。
この刻印は品番ではありません!
金物に刻印されている
「SUS304」や「SUS303」を、
商品品番だと思われる方が多くいらっしゃいます。
しかし、これらは品番ではなく、金物に使われているステンレス材質を示す記号です。
そのため、「SUS304」「SUS303」といった刻印だけでは、
商品の特定はできませんのでご注意ください。


2. サイズで判断する(現物と図面の照合)
建具用金物の多くは、品番刻印がないケースも珍しくありません。
その場合は、メーカーやショップサイトに掲載されている
- 商品画像
- 商品図面
と現物を見比べて判断することになります。
ただし、すべての商品に詳細な図面が掲載されているわけではありません。
近いサイズ・形状の製品が見つかった場合は、メーカーへ直接問い合わせて確認するのも一つの方法です。
※ 注意:一般的にショッピングサイトでは
- メーカーから提供された情報をもとに掲載している
- 仕様変更や過去品番までは把握できない(特にOEMに関する情報はほとんど分からない)
いう事情があるため、商品特定までは対応できないことが多い点も知っておくと安心です。
3. 色が分からないときの考え方
金物の色は、名称だけでは判断が難しいことがよくあります。
例:
- 黄銅磨き と ゴールド
- サテンニッケル と ニッケル
- ブラック と 黒ニッケル
- 古代ブロンズ と ブロンズ
- クローム と 鏡面ニッケル
パソコンやスマートフォンのモニター環境によっても見え方は変わります。
写真を撮ってショップに見せて判断する方法もありますが、
色味の特定としてはリスクが高めです。
例えば、下の2枚の画像をご覧ください。
左側はカタログに掲載されている色見本、
右側は現場で撮影した実物の写真です。


同じ金物であっても、
- 撮影機材の違い
- 現場の照明条件
- 写真を閲覧するモニター環境
など、さまざまな要因が重なることで、
実際の色味と写真の印象が異なって見えることがあります。
そのため、写真だけをもとに
カラーを正確に特定するのは難しい場合がある点にご注意ください。
一番確実な方法
可能であれば、各メーカーのショールームで実物を確認するのが最も確実です。
ショールーム情報は、メーカー公式サイトで案内されていることが多いです。
色に関する注意点(重要)
同じカラー表記でも、製造ロット(lot)の違いによって発色が異なることはよくあります。
- 黒っぽく見える
- 茶色っぽく見える
など、同じ色名でも印象が変わる場合があります。
特に、化学反応による着色(例:古代ブロンズなど)は
工程上、毎回まったく同じ色味にはなりません。
現在使用している金物と完全に同じ色にはならない可能性があることを前提に選ぶことが大切です。
4. その他の仕様条件も必ず確認する
金物によっては、以下の条件を考慮して選定する必要があります。
- 建具の厚み
- 建具の重量
- 左右勝手(建具の向き)
- 使用頻度(住宅用/店舗用など)
これらの条件は、各メーカー・ショップサイトに詳しく掲載されていることが多いため、見落とさないよう注意してください。
これらの条件は、各メーカー・ショップサイトに詳しく掲載されていることが多いため、見落とさないよう注意してください。
まとめ
建具用金物の判断は、
- メーカーを特定できるか
- サイズ・形状が合っているか
- 使用条件に合っているか
- 色の違いを許容できるか

この順で確認すると、選定ミスを大きく減らすことができます。
判断に迷う場合は、無理に自己判断せず、メーカー情報や仕様をもとに慎重に進めることをおすすめします。




